嗜好品?

東海新報 コラム・世迷言
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☆★☆★2007年06月28日付


 タバコが嗜好品と言われたのは遠い昔の話。いまや嗜好品どころか、有害物質、危険物扱いで、どこへいっても目の敵にされるのが実情。だが何ごとにも寛容の精神を失ってはなるまい。でなければ世の中はギスギスしたものになる▼JR東日本が全面禁煙になった三月のその二日前、新幹線の客となったが、東京駅までのたった三時間とはいえ、喫煙者にとっては大変辛かろうと同情した。その二カ月前から禁煙していたので当方には一向に苦にならないが、本来がヘビースモーカーだけに?他人?の苦しみは痛いほどよくわかる▼なにせ往路では喫煙可だったのに、復路は全面禁煙となった全日空の国際線に乗り合わせてその?歴史的体験?を味わっているだけに、?他律的禁煙?の非人間性は重々承知している。それ以降は飛行機になど絶対乗るまいと心に決めていたのだが、新幹線まで同様となると、それだけの理由で乗らないというわけにはいかなくなった。浮世の義理を欠く場合も出てくるからだ▼だが、JRも個人の嗜好、楽しみまで奪ってサービスをうんぬんする矛盾にさすが気が付いたか、この七月東海道・山陽新幹線にデビューする新型車両に喫煙席を設けることになった。これは愛煙家にとってまさに地獄で仏に出会うようなものであろう。そう、要するに分煙すればいいことなのであって、?弱者?に対するこうした配慮こそが世の潤滑油となるのである▼ただし残念ながらこの車両が東日本に登場するのは当分先のようで、当方としてもそれまでは禁煙を続ける必要がある。いずれ禁煙してみて思うことは毎日がストレスの連続ということで、喫煙がもたらす「パスタイム(癒しのひととき)」の効用は、一益なしなどと否定できない性質のものなのである。

私はタバコは吸いませんが、目の前で吸われても嫌とは別に思わない人間ですが。

タバコの健康被害うんぬんはおいといても、3時間程度の我慢さえ辛いものは、「嗜好品」じゃなくて「中毒」なんじゃね?

分煙とはいっても、「喫煙席」では車掌や社内販売員等の職員に副流煙を強いてることにはかわりないんだよね…