[妄想]KAITO 10周年記念 ソロコンレポ

■前提
「Glorious Blue」は、選曲がでてきた時点で、(配信されている曲がほとんどですし)手持ちの曲でマイリストを作って聞いてたんですが、脳内で勝手にKAITOさんが踊りだしてコンサートになって、そりゃもう楽しかったんです。この選曲と順番は、コンサートも意識されてたんじゃないかな?と思ったほど。
それで、自分の脳内妄想を、妄想レポートという形にしてみました。

設定としては、「声としてのVocaloidソフト」は多数あり、その上でパフォーマンス用として、自立型のアンドロイドが一体だけいて、「アイドル」として活動しているという感じ、でしょうか。
現実的なディラッドボードを利用したライブよりも、生身で衣装替えにあたふたしてたり、リフト乗って上から煽ったりしてるのを妄想している方が楽しかったんですよ…

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■全体的な感想
デビュー10周年にして、初めてのソロコンサート。
今までクリプトンコンサートや、VanaN'Iceライブ、千本桜や悪ノシリーズのミュージカルなど、ステージで歌って踊る姿はみたことがありますが、ソロコンはまた格別ですね。
コンサートに先だって発売されたアルバム「Glorious Blue」、すばらしかったです! そのすばらしいアルバムを元にしたソロコンサート、この10年間の思いや、KAITOに関わった方の愛や温もりが伝わってきて、幸せな気持ちが今も残っています。


■ステージセットについて
普段ドームでのクリプトンコンサートを見慣れていると、客席2000名程度のホールは近くてそれだけで嬉しくなりますね。
クリプトンコンは360度セットだったから、今回はステージ正面があるので、それを意識した演出になっていたのが印象的でした。
ステージセットは、こうゆうの。

下手な絵ですみません…
セットの表面にプロジェクションマッピングでいろいろな景色が映し出されて、すばらしくすてきでした。背後上部と、左右に大きいモニタあり。
あと、中央に奈落があって、そこからのせり台(これはホールの備え付け)がでてきてました。
あとは、舞台脇に消防車の梯子車の先の籠のようなクレーンがありました。


■あったかいと
幕が開いて、上部スクリーンに、年月とVocaloidの歴史が簡潔にでてきて、今までの年月を思い出して、この時点で涙腺にきてました…
そして、「KAITO 10th Birthday」の文字とともに、あの椅子に腰掛けて、あの王冠をかぶったV3衣装のKAITOが奈落からせり上がってきて。
今回のアルバムの書き下ろし曲「あったかいと」は、暖かさと優しさとかわいさと、まるごとKAITOという感じの曲で、アルバムで初めて聞いたときは、涙がでました。
にこにこ笑いながら、あちこち手を振ってくれて、「おっおっおっ!」で大盛り上がりでした。


■千年の独奏歌
スモークがたかれ、さっと上着を「スミレ」の衣装を着て、おなじみのイントロ。耳に染み着くほど聞き込んだ歌なのに、コンサートで聞くたびに、初めて「彼」の孤独にふれたような気持ちになります。
プロジェクションマッピングで、灰色だった世界が、最後に一面のスミレが咲き誇る世界に変わるのが見事でした。


■Caged Flower
暗転の後、紺色のロング丈のトレンチコートに、同じ色の中折れ帽をかぶったKAITOさんが、女性ダンサー二人と男性ダンサー二人をバックに踊ります。どこかフラメンコを思わせるような端正なダンスと、ロングコートの裾を翻しての鋭いターン。遠い過去を夢見るような、いとおしい人の幻をかき抱くようなマイムに、大人の色気がだだ漏れ。


■Pane Dehia
ずいぶんイントロが長いなあと思ったら、あのいつもの民族調の衣装に着替えるのに時間かかってたからなんですね。これだけ衣装替えに手間取るのも、ソロコンならでは、ですね。
クリプトンコンサートではおなじみの、KAITOの全力ダンスが、ソロコンではグレードアップ。アレンジも、歌い方も変わってました!いつもより回転の数も多かったです。
あの早いテンポにぴったりと併せての激しいスピン、細かいステップにジャンプ。架空言語パートでの最後の回転蹴り→しゃがみこみ→キッと顔を上げることろ、何回みててもうわああ…となります。カッコよすぎる…
クリプトンコンサートではドームの360度ステージでのダンスで、いろいろな方向からみれるのも楽しいのですが、今回はプロジェクションマッピングが凝っていて、その映像が歌詞に併せて変わるのがすてきで。
神殿の扉が開かれて、宇宙につながったような(?)シーンが圧巻でした。


■ドクター=ファンクビート
衣装替えは、今度はなんと生着替えでした! 衝立向こうでの着替え、1回目は着替えで精一杯で大急ぎという感じでしたが、3回目くらいは慣れてきたのか、ファンを煽るようなことをしてくれて、このままエスカレートしていくと千秋楽あたりにはどうなるかが楽しみです。
さて、衣装は、片目だけゴーグル、派手でモコモコした上着。曲にあわせたキャラで動きがサドっぽくて、いつものKAITOとは全然違ってどきどき。
一番が女性ダンサーふたりとのからみがあるダンス、ゆったりとしたターンに、長い手足が映えること!

二番は、舞台脇から延びたクレーンにのって、客席の中央真上で、文字通りの「上から目線」で、「幸せか〜い」と両手を広げ、手首をちょいちょいとだけ動かして、全方位煽る、煽る。「YES!マイドクター!」と大声で叫び続けでした。


■GBOM
ステージ中央の階段をかけ登り、マイクスタンドでのアクション。あの派手な上着を脱ぎ捨て、シンプルなシャツだけをはおって。
一転して、力強く、高らかに、激しく歌いあげるロックで、ズンときました。


■ハイハハイニ
モニタで新作イメージビデオが映されました。廃墟となった城に迷い込んた少女がみたものは、錆び付き、朽ちた等身大の人形。少女が手を伸ばしたとき、人形の目が見開き…
で、曲が始まり、歌声が響きわたります。クリプトンコンサートでやった時の、ショート丈で編み上げブーツの衣装の方ではなく、MVの方のロングコートの方。こちらで動くのを生でみるのは初めて。コートの装飾が豪華ですてき。
プロジェクションマッピングで描かれる朽ちた城もすてきで、世界にぐっと引き込まれました。


■時忘人
プロジェクションマッピングで描かれるのは、セピア色の、記憶の中にある街。衣装は豪奢な上着を脱いで、大きな布を外套のように巻いて、剣を持ち、一瞬で故郷に戻ってきた戦士となりました。
これまた数え切れないほど聞き込んだ曲ですが、今回は曲のアレンジも、歌い方も変わったことで新鮮に感じられました。


■MC
ここでようやくMC。一人では間が持たないのか、早々にゲストが登場。1回目はレンくん、2回目はがくぽさん、3回目はレンくんとがくぽさん二人そろってでした。
1回目はレンくんのツンの中にたまにかいまみえるデレに喜ぶKAITOさんが大変かわいらしかったです。レンくんと一緒だと、「お兄ちゃん」しちゃうんですよね。
2回目は、ナイスでのゆるーい、いつものトーク
三回目は、3人でそろってステージに立つのはVanaN'Iceのラストライブ以来ですね。3人そろうと、年長のふたりのボケっぷりに、つっこみが追いつかず、レンくんが疲れ果ててたのがかわいかったです。


■loops and loops
MCの終盤は、KAITOはゲストに「後はよろしく〜」とステージを任せて、着替えに。そして後半戦の開始は、V3音源が追加されて、文字通り「たまげた(魂消た)」曲。英語混じりのR&Bを気だるげにクールに歌うKAITO…初めて聞いたときの衝撃は忘れられません。そういえば、コンサートでこの曲を披露するのは初めてですね。
衣装は白いスーツ、今流行ってる、衣装そのものにプロジェクションマッピングをするという手法でした。夜の町の様々な姿を切り取って、衣装に投影して。男性ダンサー2名と女性ダンサー2名を従えてのダンスが大人のフェロモン全開で。スローながらもスピンの鋭さ、あと肩のびしっとした動きがステキでした。


上弦の月
歌劇「千本桜」シリーズでお馴染みの曲。今回は海斗さんの衣装ではなく、前の曲と同じで、衣装にプロジェクションマッピングでした。最初、2階の後ろから見たときはわかりにくかったけど、雪の結晶が、白いスーツに浮かび上がっては、儚く溶けていくのがきれい。そしてステージの上には、深々と降り積もる紙吹雪。
あと、ステージ後方で、歌劇「千本桜」での名シーンが流されるのですが、思い出の中の記憶のように、紗がかかったような映像で流れてました。1,2回目の時は、歌うKAITOさんをがっつりみてたので気がつかなかったのですが、友人が「なんかみた記憶のない映像も流れてた…」というので3回目の時はがっつりみてたら… え? 過去エピソード?
次回公演に関わる話なんでしょうか?


■みかぼし
最後は、「みかぼし」。これも今回がコンサート初披露ですね。上着を脱いで、白く、長い長いストールを巻いて、ギターを弾きながらの力強いシャウト。
サビにあわせて、最初は雲の中のようだった景色が、途中で晴れて青空がぱーっと広がっていくシーンが美しかったです。


■FLOWER TAIL
アンコールの幕が開いて、赤と金の豪奢な衣装に青いストールを巻いて、曲は締めにふさわしい「FLOWER TAIL」。
この曲は、「王様のおでまし」感がありますよね。クリプトンコンではダンスで見せていた曲ですが、今回はラストなので、ステージを右に左に走り回って、会場を煽って、全員で盛り上がる感じで。
みんなで合いの手をいれて、本当に楽しかったです。


神のまにまに
そして、最後に特別ゲストに、KAITOのVoiceアクターの風雅なおとさんが登場! ふたりでニコニコ笑いながらの親子デュエットで、本当に歌うことが幸せという感じで。一緒に飛び跳ねて、幕が下りたときには完全燃焼で、ぐったりでした。


■wonderer
それでも残った力を振り絞って、「アンコール」と叫び続けて。
Wアンコールの幕があがり、最後となった曲は、V1の衣装で、最初のオリジナル曲を静かに、でも意志の強さを感じさせる声で、聞かせてくれました。旅路はまだまだ続くのです。