読了本:上橋菜穂子「闇の守り人」

闇の守り人 (新潮文庫)

闇の守り人 (新潮文庫)

女用心棒・バルサが故郷のカンバル王国に戻り、養い親ジグロの汚名を晴らすお話。
おもしろかったです。そして、とても切ない。ジグロがバルサをつれて逃げていたときの気持ちを考えると、もうなんかこう… チャグムと出会ったことで、バルサがそういうジグロの気持ちを体でわかるようになったというのは、よい巡りあいだったんだなあ、と。
やせた土地の単調の暮らしの裏には実は別の意味があり、別の世界が隠れているというような、重なり合った世界の描き方が素敵でした。