読了本

前作のあとがき読んだとき、私もすっかりワルキュラ攻防戦がラストかと思いこんでました。すみません。ロジスティックについての話が面白かったです。容赦ない戦争の話なので、かなり読んでて辛いものはありましたが。特に、犠牲となる兵士一人一人の命の重さに心を痛めることさえ許されない、最高責任者という仕事の辛さの描写とか。
僕らはどこにも開かない (電撃文庫)

僕らはどこにも開かない (電撃文庫)

電撃文庫初(?)のイラストなし小説。でもこれはイラストあった方がよかったんじゃなかったのかなあ、と思いました。
ダークな「ブギーポップは笑わない」という印象。ただ、もうすこし展開に捻りはほしかったかなあ。前作がボーイズラブ臭が強くて(さらに受もカプも私のタイプではないので)読むのが少々辛かったですが、今回はメインの話が書き下ろしのためか、そのあたりの臭気が薄くて読みやすかったです。事件が少しずつころがっていって、それに巻き込まれた人も変わってゆくあたりの描写とか、榎田さんはそういうところがうまいなあと思いました。